建設業の一人親方さん、必見!あなたとご家族を守る「一人親方労災保険」

一人親方労災保険って、どんな保険?

「労災保険」と聞くと、会社勤めの方が加入するイメージが強いかもしれません。実際、通常の労働保険(労災保険や雇用保険)は、会社に雇われている従業員が対象です。しかし、事業主である一人親方さんは、原則としてこれらの保険には加入できません。

では、建設現場で働く一人親方さんは、もし事故に遭ったらどうなるのでしょうか? 会社員の皆さんと同様に、危険と隣り合わせの現場で働く一人親方さんにも、万が一のリスクは常にあります。

そこで、国が一人親方さんをしっかりと守るために特別に用意したのが、「一人親方労災保険」です。これは、労災保険の「特別加入制度」の一つで、国が運営する公的な保険なので、安心して加入いただけます。

なぜ今、一人親方労災保険が必要なの?

建設現場は、どれだけ注意を払っていても、事故のリスクをゼロにすることはできません。高所での作業、重機の操作、重い物の運搬など、常に危険と隣り合わせです。

もし、万が一の事故が起きてしまったら…?

会社員であれば労災保険が適用されますが、一人親方さんの場合、そうはいきません。治療費、休業中の生活費、さらに後遺障害が残った場合の補償など、すべて自己負担となってしまいます。これは、ご自身だけでなく、大切なご家族の生活にも大きな影響を与えかねません。

充実の保障内容と事例で見る安心

一人親方労災保険に加入することで、万が一の事故の際に、以下のような手厚い保障を受けることができます。具体的な事例を交えてご説明します。

1. 療養(補償)給付:治療費の心配は不要です

  • 内容: 仕事中のケガや病気で病院にかかった場合、治療費が自己負担なしで支給されます。 診察料、薬剤費、手術費用、入院費用、移送費など、療養に必要な費用がすべてカバーされます。
  • 事例:
    • Aさん(大工)の場合: 高所作業中に足を踏み外し、骨折。入院・手術が必要になりました。一人親方労働保険に加入していたため、治療費や入院費は全額保険から支払われ、Aさんは治療に専念することができました。
    • Bさん(配管工)の場合: 作業中に誤って工具で手を深く切ってしまい、縫合処置が必要に。病院での処置費用や消毒液などの薬剤費も、保険で賄われました。

2. 休業(補償)給付:収入の不安を軽減します

  • 内容: ケガや病気で仕事ができなくなった時、休業4日目からお給料の一部が支給されます。 給付額は、加入時に設定した「給付基礎日額」に基づいて計算され、休業1日につき給付基礎日額の80%(休業給付60%+特別支給金20%)が支給されます。
  • 事例:
    • Cさん(とび職)の場合: 重量物の運搬中に腰を痛め、医師から2週間の自宅療養を指示されました。一人親方労災保険に加入していたため、休業4日目からは給付基礎日額に応じた休業補償が支給され、収入が途絶えることによる生活の不安を軽減できました。
    • Dさん(塗装工)の場合: 作業中に有害物質を吸い込み、体調を崩して数日間休業することに。休業補償のおかげで、治療に専念しながらも、最低限の生活費を確保できました。

3. 障害(補償)給付:将来にわたる生活をサポートします

  • 内容: 仕事中の事故で体に障害が残ってしまった場合、その障害の程度に応じて年金または一時金が支給されます。 障害の等級に応じて、給付基礎日額をベースとした年金(永続的に支給)または一時金(一度に支給)が支払われます。
  • 事例:
    • Eさん(解体工)の場合: 作業中に落下物に当たり、片腕に重い後遺障害が残ってしまいました。一人親方労災保険の障害(補償)給付により、障害等級に応じた年金が支給されることになり、将来にわたる生活の安定を支援されています。
    • Fさん(左官工)の場合: 事故により指の一部に機能障害が残り、細かい作業が難しくなりました。障害(補償)給付の一時金を受け取ることで、リハビリ費用や今後の生活設計に役立てることができました。

4. 遺族(補償)給付:残されたご家族の生活を守ります

  • 内容: 万が一、仕事中の事故で亡くなられた場合、ご遺族の方へ年金または一時金が支給されます。 残されたご家族の生活を保障するための、非常に大切な給付です。
  • 事例:
    • Gさん(電気工事士)の場合: 現場での作業中に不慮の事故で亡くなられてしまいました。一人親方労災保険に加入していたため、残された奥様とお子様に対し、遺族(補償)年金が支給されることになり、ご家族の生活基盤を守ることができました。

5. 葬祭料:葬儀費用をサポートします

  • 内容: 仕事中の事故により亡くなられた場合、葬儀費用が支給されます。 ご遺族の経済的負担を軽減します。
  • 事例:
    • Hさん(造園業)の場合: 作業中の事故で不幸にもお亡くなりになりました。一人親方労働保険から葬祭料が支給されたことで、ご遺族は葬儀費用の一部を賄うことができ、少しでも負担を軽減することができました。

保険料について:令和7年度は17/1000

一人親方労災保険の保険料は、ご自身で選択する「給付基礎日額」をもとに算出されます。

令和7年度の建設業における一人親方労災保険の保険料率は、17/1000(1.7%)です。

保険料の計算方法は以下の通りです。

  1. 給付基礎日額に365日を掛け、1,000円未満を切り捨てます。
  2. その金額に保険料率17/1000を掛けます。

具体的な保険料の参考例は以下の通りです。

給付基礎日額(1日あたり)年間の保険料(令和7年度)
3,500円(3,500円 × 365日 = 1,277,500円 → 1,277,000円) × 17/1000 = 21,709円
5,000円(5,000円 × 365日 = 1,825,000円) × 17/1000 = 31,025円
10,000円(10,000円 × 365日 = 3,650,000円) × 17/1000 = 62,050円
15,000円(15,000円 × 365日 = 5,475,000円) × 17/1000 = 93,075円
25,000円(25,000円 × 365日 = 9,125,000円) × 17/1000 = 155,125円

※上記は純粋な保険料の金額です。沼田町商工会でご加入いただく場合、別途、年間3,300円(税込)の事務手数料がかかります。

増加する「加入必須」の現場

近年、建設業界全体で安全管理への意識が非常に高まっています。特に大手建設会社を中心に、現場に入るための条件として、一人親方労災保険への加入を必須とするケースが増えています。

これは、元請け企業が下請けの一人親方さんの安全確保への責任を果たすとともに、万が一の事故の際にスムーズに対応するためです。もし一人親方労働保険に加入していないと、

  • 希望する現場に入れない
  • 仕事を受注できない

といった、せっかくの機会損失に繋がりかねません。

あなたとご家族、そして仕事を守るために

一人親方労災保険に加入することは、こうした予期せぬ事態に備え、ご自身とご家族を守るための、最も確実な方法です。そして、安定して仕事を受注し、ご自身のキャリアを継続していく上でも、もはや不可欠な要素となりつつあります。

安心して仕事に集中できる環境を整え、皆様の素晴らしい技術を最大限に発揮するためにも、ぜひ一人親方労災保険へのご加入をご検討ください。

沼田町商工会では、一人親方労災保険に関するご相談を随時受け付けております。ご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせください。